診療科のご案内循環器内科

虚血(きょけつ)性心疾患

狭心症と急性心筋梗塞

心臓は全身に血液を送り出すポンプとして働いています。ポンプの役割を担う心臓の筋肉に酸素や栄養を供給するのが冠動脈(かんどうみゃく)と呼ばれる血管ですが、この冠動脈が動脈硬化により狭窄や閉塞することで引き起こされる心臓病を「虚血性心疾患」と言います。このうち冠動脈が狭くなり胸が一時的に痛くなる病気を狭心症、冠動脈が急激に閉塞し持続する強い胸痛や他の重篤な症状(呼吸困難感や意識障害など)を起こす病気を急性心筋梗塞と言います。急性心筋梗塞は死亡率が最大で40%程度まで達すると言われており、当院では急性心筋梗塞の患者さんを24時間体制で受け入れています。

主な治療法

狭心症と急性心筋梗塞の治療について

急性心筋梗塞の患者さんについては通常早急に心臓カテーテル治療を受けて頂くことになりますが、狭心症が疑われる患者さんについては運動負荷試験(トレッドミル)、心臓CT検査、心臓カテーテル検査などによって本当に狭心症があるかどうかをまず確認し、次に心臓カテーテル治療を行う必要があるかどうかを検討します。心臓カテーテル治療とは正式には経皮的冠動脈形成術(PCI)と呼ばれるもので、手や足の血管から冠動脈へ挿入されたカテーテル(直径数mm程度の軟らかい管)を通じて、狭窄や閉塞を起こしている冠動脈の部分をバルーン(風船)やステント(網目状の金属チューブ)で拡張する治療法です。バルーンによる拡張だけでは治療部の狭窄が短期間で再発してしまうことが多く、ほとんどの治療においてバルーンでの拡張後にステントを留置します。退院後は、再発予防のため定期的な受診や検査をおこない、経過を診ていくことになります。

経皮的冠動脈形成術のイメージ
(ステント留置前(上)と留置後(下))
冠動脈用ステント
経皮的冠動脈形成術の実際
(病変部(左矢印)とステント留置後(右))

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