薬剤部紹介
概要
当院薬剤部では薬物療法の有効性と安全性を確保するために、調剤・注射・医薬品管理・無菌製剤・医薬品情報管理・薬剤管理指導など、多岐にわたる業務を行い医薬品の適正使用に努めています。また、平成24年7月からは、病棟薬剤業務加算の算定を開始し、回診への同行やカンファレンスへの参加など、チーム医療の中で臨床における薬剤師の職能を発揮しています。さらに地域医療における中核病院として、患者様へ適切な医療や医薬品情報を提供する目的で、地域の薬剤師会と定期的に研修会を開催しています。
薬剤部の理念
有効性、安全性、経済性に優れた薬物療法を提案し実行し、評価する。そして、患者満足度の向上に寄与し、病院の健全経営に貢献する。
薬剤部の方針
最適な薬物療法の実施による有効性・安全性の向上
疾病の治癒・改善、精神安定を含めた患者のQOLの向上
医薬品の適正使用推進による治療効果の向上と副作用の防止による患者利益への貢献
薬剤に関するインシデント・アクシデントの減少
薬剤師の専門性を活かしたチーム医療の推進
スタッフ紹介
部長:神谷 輝彦
薬剤師:18名
事務員:3名
認定資格等内訳
がん薬物療法認定薬剤師、抗菌化学療法認定薬剤師、腎臓病薬物療法認定薬剤師
小児薬物療法認定薬剤師、緩和薬物療法認定薬剤師、認定実務実習指導薬剤師
日本病院薬剤師会生涯研修認定薬剤師、日本糖尿病療養指導士、NST専門療法士
JPTECプロバイダー、ICLSプロバイダー、介護支援専門員
令和4年度の業務実績
薬剤管理指導料算定件数:8,776件
退院時薬剤情報管理指導料算定件数:3,103件
プレアボイド報告件数:32件
業務内容
調剤業務
処方箋に基づいてお薬を調剤しています。この時、薬歴から相互作用や重複投与などを確認して疑問点がある場合には、医師に確認した上で調剤します。当院では院外処方箋を発行しています。院外処方箋に関しても、注意が必要なお薬に関しては内容を確認しています。

入院注射薬調剤業務
入院されている患者さまの注射薬を処方箋に基づいて、患者さん毎に取り揃えています。その際、内服薬と同様に処方箋のチェックを行い、投与速度、投与経路、投与時間、相互作用、配合変化などを確認して疑問点がある場合には、医師に確認した上で調剤しています。


医薬品管理業務
患者さまに滞りなくお薬が供給されるように購入や在庫管理を行い、品質の良いお薬をお使い頂けるように管理しています。また、各病棟や外来、手術室の薬品管理を行なっています。薬剤師が薬品の管理を行うことにより、患者さまが適切な薬剤を常に使用できるように努めています。
無菌製剤業務
無菌調製が可能な設備により、高カロリー輸液や抗がん剤の調製を行なっています。特に抗がん剤に関しては、患者さまの身長、体重、検査値、アレルギー歴などの情報から投与量や投与スケジュールの確認を行うだけでなく、薬剤師が患者さまのところに伺い、注射薬の漏れや副作用のチェックを行うことにより、安心で安全な治療ができるように努めています。


院内製剤業務
市販されていない治療上必要なお薬を医師の依頼に基づいて調製しています。院内製剤は、病院内で承認を受けたもののみが使用されています。
医薬品情報管理業務
お薬を正しく、安全に使用するための情報を収集、分析、評価して医師・看護師などの医療スタッフや患者さまに情報を提供しています。
薬剤管理指導業務
患者さまを中心としたチーム医療の一員としてお薬の適正使用を推進し、安全でより効果的な薬物療法の実施に寄与することを目標に業務を行っています。
具体的には、各病棟に薬剤師を配置し、患者さまの入院から退院までのお薬について管理を行なっています。入院中の患者さまにお薬の説明を行ない、正しい服用方法や副作用の情報も提供しています。また、注射薬についても投与量や配合変化に問題がないかなどを確認しています。
血中濃度解析業務
お薬を安全でより効果的に使用するために、患者様の血液中の薬物濃度を測定・解析し、より適切な薬物療法の提案を行なっています。
薬学生に対する病院実務実習
薬剤師教育制度で実施されている長期実務実習のため、認定を取得した薬剤師が指導担当者として調剤や患者さまへの服薬指導などの教育を行なっています。また、外科の手術見学や検査室、中央放射線室での業務見学など他部署での実習も行なっています。
保険薬局の方へ
一般名処方開始のお知らせ
平素は当院の処方箋を応需いただきまして、厚く御礼申し上げます。
この度、平成30年度の診療報酬改定で「一般名」での処方箋記載を更に推奨する内容となったことを受け、一般名処方による処方箋交付を下記の通り開始させていただきますので、お知らせいたします。
ご不明な点がございましたら、当院薬剤部にお問い合わせくださいますようお願いいたします。
運用開始日
平成31年1月17日(木)
一般名処方とする医薬品
厚生労働省から発表されている「処方箋に記載する一般名処方の標準的な記載(一般名処方マスタ)について」に記載されている当院採用医薬品を対象とします。ただし、例外的に先発医薬品名で処方となる医薬品があります。また、一般名に関しても、厚生労働省の標準的な記載と異なる医薬品(後発医薬品名が統一されている配合剤は、統一名称で記載等)がありますので、併せてご承知おきください。
一般名処方の対象とする当院採用医薬品の一覧表(2023.07.05現在)
先発医薬品を希望されている患者様の処方箋記載
先発医薬品での調剤を患者様が希望されている場合、処方指示に「先発薬を希望」と付記されます。
当院への情報提供
一般名処方により調剤した薬剤の銘柄等の情報提供は、「お薬手帳による確認」とさせていただき、FAX等でのご連絡は不要といたします。なお、患者様には受診時にお薬手帳を持参するようご指導ください。
疑義照会について
当院への疑義照会等の際は、「先発医薬品名」にてお問い合わせください。一般名では情報伝達が円滑に進まない可能性がありますので、ご協力をお願いいたします。
院外処方箋の様式変更、検査値記載のお知らせ
平素は当院の処方箋を応需いただきまして、厚く御礼申し上げます。
この度、病院情報システムの更新に伴い、院外処方箋の様式の変更、及び検査値情報の記載を開始させていただくこととなりましたので、お知らせいたします。
検査値情報につきましては、保険薬局での処方監査時に活用していただくことで、より適正で安全な薬物療法の推進につながると考えております。
ご不明な点がございましたら、当院薬剤部にお問い合わせくださいますようお願いいたします。
運用開始日
令和4年10月11日(火)
主な変更内容
① 用紙サイズがA5縦からA4横へ変更
② 用量記載を1日量と1回量の併記に変更
③ 検査値情報を記載
記載される検査値(15項目)について
白血球数、好中球数、ヘモグロビン、血小板数、AST、ALT、総ビリルビン、クレアチニン、eGFR、カリウム、CK、アルブミン、CRP、PT-INR、HbA1c(NGSP)
※過去120日以内に測定された検査値の直近2回分が印字されます。
(該当検査が測定されていない場合は、印字されません。)
その他
上記運用開始日より、院外処方箋の発行場所が薬剤部から各科外来に変更となります。
処方箋に関する問い合わせにつきましては、従来どおり各科外来へお願いいたします。
トレーシングレポートについて
平素は当院の処方箋を応需いただきまして、厚く御礼申し上げます。
この度、保険調剤薬局との情報連携の一環として、施設間服薬情報提供書(トレーシングレポート)の運用を開始させていただくこととなりました。
運用方法の詳細につきましては、当院ホームページに掲載している「院外処方箋発行マニュアル」をご参照ください。
トレーシングレポートの活用は、より適正で安全な薬物療法の推進につながると考えておりますので、ご理解・ご協力のほど宜しくお願いいたします。
運用開始日
令和5年1月4日(水)
運用方法
ホームページ掲載の「院外処方箋発行マニュアル」の「7.施設間服薬情報提供書(トレーシングレポート)について」をご参照ください。
また、疑義照会後の薬剤部への報告手順や、疑義照会を不要とする処方変更事項についても新たに定めましたので、同マニュアルの「5.疑義照会の流れ」及び「6.疑義照会不要で処方変更可とする事項」につきましても、合わせてご確認ください。
院外処方箋発行マニュアル
施設間服薬情報提供書(トレーシングレポート)の書式
ホームページ掲載の専用書式をダウンロードし、ご使用ください。
トレーシングレポート
※ご不明な点がございましたら、当院薬剤部までお問い合わせください。
がん化学療法レジメン
当院のがん診療連携推進委員会化学療法部会で審査・承認された化学療法のレジメン(投与量、投与スケジュール等)について掲載しています。
当院で治療を受ける患者さんの適正な薬物治療の管理と、安全で安心な医療を提供することを目的として、保険薬局薬剤師など医療関係者向けに公開するものです。
掲載されているレジメンは標準的な施行時のものであり、患者さんの状態によって変更される場合があります。
胃癌
大腸癌
食道癌
胆・膵癌
内分泌細胞癌
乳癌
前立腺癌
膀胱・尿路上皮癌
腎癌
精巣腫瘍
小細胞肺癌
非細胞肺癌
脳腫瘍
白血病
リンパ腫
多発性骨髄腫