精巣癌(精巣腫瘍)について

精巣癌(精巣腫瘍)について

精巣腫瘍(睾丸腫瘍・精巣癌)について

精巣は男性ホルモンを造る働きと精子を造る働きがあり各々別の細胞(セルトリー細胞と精母細胞)から造られますが,精巣に発生する悪性腫瘍の大部分は後者の精母細胞から発生します。発生頻度は少なく国立がんセンターの調査では1-2人/10万人です。好発年齢は乳幼児期と思春期以降の成人です。

精巣腫瘍の症状は,無痛性の精巣の腫大やしこりが代表的です.

診断には,触診,超音波検査(エコー),CTが必要であり,また採血にて腫瘍マーカーを測定します.確定診断には根治的精巣摘出術が必要であり(疾患の転移をしやすい性質上、生検は行いません)それにより組織診断が行えます。

日本泌尿器科学会病期診断

1期 腫瘍が精巣内に限局している

2期 横隔膜以下のリンパ節にのみ転移を認める

2A: リンパ節転移が長径5cm未満
2B: リンパ節転移が長径5cm以上

3期 遠隔転移の存在

3-0: 根治的精巣摘出術後腫瘍マーカーは陽性であるが遠隔転移を確認できない
3A: 横隔膜以上のリンパ節にのみ転移を認める
3B: 肺転移を認める
3C: リンパ節・肺以外の臓器に転移を認める

組織学的分類  下記の2つに分類されます.
1)精上皮腫(セミノーマ):精上皮腫の成分のみから成り立っている
2)非精上皮腫(非セミノーマ):下記の成分が少なくとも1種類混ざっている
絨毛上皮癌・卵黄嚢腫・絨毛癌・奇形腫

治療は,病期,組織型毎に異なります。代表的な治療は下記のごとくです.

1期 精上皮腫 根治的精巣摘出術±後腹膜リンパ節への放射線照射
または根治的精巣摘出術±化学(抗癌剤)療法
非精上皮腫 根治的精巣摘出術±後腹膜リンパ節の郭清(摘出)
根治的精巣摘出術±化学(抗癌剤)療法
2A期 精上皮腫 根治的精巣摘出術+化学(抗癌剤)療法
根治的精巣摘出術+後腹膜リンパ節への放射線照射
非精上皮腫 根治的精巣摘出術+化学(抗癌剤)療法
2B期以上 根治的精巣摘出術+化学(抗癌剤)療法
場合により残存腫瘍の摘出

公立館林厚生病院における最近の成績は下記のごとくです。

最近の精巣腫瘍の初診患者さん(2歳~76歳の49症例)

表をスクロールしてご覧ください

stage 1 stage 2 stage 3 不詳
精上皮腫 27 3 1 1 32
非精上皮腫 15 1 4 1 21
42 4 5 2 53

治療法

根治的精巣摘出術 10
根治的精巣摘出術+放射線 19
根治的精巣摘出術+化学療法 20
根治的精巣摘出術+化学療法+後腹膜リンパ節郭清 2
他院での治療を希望 2
53

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最終更新日:2018.05.10

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