前立腺肥大症の新しい手術:経尿道的前立腺核出術(TUEB)

前立腺肥大症の新しい手術:経尿道的前立腺核出術(TUEB)

経尿道的前立腺核出術(TUEB)について

  • 前立腺肥大症の手術は、1)尿道から内視鏡を挿入して肥大した前立腺を削る経尿道的前立腺切除術(TURP)、2)尿道から内視鏡を挿入して肥大した前立腺を核出する経尿道的前立腺核出術(電気メスで行うTUEBとレーザーで行うHoLEP)、3)尿道から内視鏡を挿入して高出力のレーザーで肥大した前立腺を蒸散(蒸発)させる、というおもに3つの方法があります。
  • 経尿道的前立腺核出術(TUEB)は脊髄麻酔(いわゆる下半身麻酔)で行う内視鏡手術です。従来行われてきた経尿道的前立腺切除術(TURP)の合併症などを軽減する方法として開発された方法です。経尿道的前立腺核出術(TUEB)は尿道から内視鏡を挿入して前立腺を観察しながら、アーク放電という電気的な力を利用した電気メスを用いて前立腺肥大症の部分を核出します(ミカンの内側をそのままくりぬく感じです)。核出した前立腺は膀胱の中で特殊な機械で細切して体外に取り出します。上記TURPより、前立腺肥大症をより完全に取り除け、かつ出血が少なく、そのため短い入院期間で済みます(当院では5日間の入院)。また、肥大症の容積が80〜100gという大きな前立腺肥大症にも対応可能です。TUEBが施行可能な施設は多くはありません。ここ3年の施行件数の平均は年13件でした。
    【長所】

    1. この方法では出血量がほとんどありません。このため術後の血尿も少なく尿道カテーテルを早期に抜去できるために、術後入院期間が3日間に短縮できます。
    2. 手術中視野を確保するために生理食塩水を使用するため、手術中のTUR反応(血液中の電解質バランス異常で生じる悪心や血圧低下など)がほとんど起こりません。
    3. くり抜く手術のため腺腫(肥大症)の残存がほとんどありません。
      →つまり合併症を減らしつつ治療効果が高い方法と言えます。

    【短所】

    1. くり抜いた前立腺を摘出するために膀胱内で細切する必要もあり、手術時間がTUR-Pに比べて30分~1時間ほど長くかかり、前立腺の大きさにもよりますが1時間30分から2時間30分ほどの手術です。
    2. 尿道カテーテル抜去当日の尿漏れが多いようですが翌日には軽快する方がほとんどです。

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最終更新日:2018.05.10

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