研修医からのメッセージ

研修医によるプログラム紹介動画の公開!
レジナビFairオンライン群馬県2020にて生中継したプログラムの紹介動画です。
見逃した方、今後当院での研修を検討している方は、ぜひご覧ください!

1年目初期研修医インタビュー動画の公開!
当院初期研修医の先生が日頃どのように研修を行っているか、院内の雰囲気や当院のいい所をインタビュー形式で
お伝えしますので、是非ご覧下さい!

研修医
阿部 孝洋 先生にインタビュー!
研修病院はどのような視点で選びましたか?―――
私は、大学は都内でしたが、出身が栃木県足利市ということもあり、卒業後は地元近隣の病院で初期研修を考えていました。また、医学部に入学した頃から外科医を目指していましたので、病院見学をするときは、研修プログラムの自由度の高さを選択基準にしていました。結果として、公立館林厚生病院は、自分の目指す消化器外科を中心とした症例が集まるという点、外科医は手術のみでなく消化器内科がないということもあり、ERCPや内視鏡検査も行っているという点が決め手となりました。
初期研修修了後の進路について教えて下さい―――
消化器外科医を目指しています。理由としては、消化器外科医は、手術を行うだけでなく、化学療法、緩和療法、終末期も含め患者さんと最後までタッグを組んで治療に当たっていくからです。他にも、治療方針の決定において自分自身だけでなく外科医がチームとして患者さんを診ていくというところも魅力の一つです。
初期研修修了後は、大学時代からお世話になっている先生のもとで学びたいという気持ちが強く、東京大学の外科プログラムに進む予定です。
当院での研修について教えて下さい―――
現在は、外科を研修しています。朝7時半には自分の担当となる患者さんの回診を一通り終え、検査データなどのチェック、手術後の患者さんの創部チェックやドレーンのチェックなどを行います。全体の回診が9時前後に始まり、回診終了後、月・水・金の午前中は内視鏡室へ行き内視鏡の勉強をさせていただいています。金曜日の午前中は呼吸器外科の手術が入ることもあるため、その際は第一助手として手術に入らせていただいています。午後は、入院患者さんの透視室で術後のドレーン造影や、胃瘻交換、予定ERCPの介助など様々な検査を行います。火・木は手術日のため、手術の準備を行い、第一助手や第二助手として手術を行っています。毎日、午後17時から18時くらいに病棟へ戻り、担当患者さんの回診をもう一度行い、1日どのように変化したかのチェックを行います。
当院で研修をしていてやりがいを感じることはありましたか?―――
1年目の内科研修時、肝膿瘍の患者さんを受け持つこととなりました。その患者さんは救急搬送にて来院しましたが、状態がかなり悪く一刻を争う状況からのスタートでした。当時は外科、麻酔科を研修した後だったこともあり、外科の指導医の先生に肝膿瘍の穿刺や全身管理の相談をしつつ対応しました。その後さらに呼吸状態が悪くなったため挿管をすることとなり、人工呼吸器の管理を麻酔科のICUでの経験豊富な指導医に相談し、全身管理を行うことで、患者さんが無事自宅退院に至ったという症例が、一番やりがいを感じました。
他にも、外科を長くローテーションすることで、ヘルニア手術や気管切開、試験開腹などの執刀医を務めることもできました。
職場の雰囲気、人間関係などはいかがでしょうか?―――
当院は、診療科の垣根がなく気軽に相談を行うことができるために、様々な診療科の先生方に相談を行える良い環境だと思います。また、看護師さん、コメディカルの方も話しかけやすく、こちらから積極的に声をかけることで、様々な手技面の依頼を受けることもあります。まず、自分から積極的に声をかけ名前を覚えてもらうこと、研修医室にいるのではなく、放射線検査室や病棟に積極的にいることで顔を覚えてもらい、自主的に患者さんを診ることが大事だと思います。特に、救急外来には常勤の救急医がいますので自分に課せられた仕事がある程度済んだ場合は、救急外来へ足を運びエコーや動脈採血などを行い、自己研鑽をすることができます。基本的に自由な研修環境ですので、自分次第で仕事をたくさん見つけることができます。
当院にはどのような先生がいらっしゃいますか?―――
外科、麻酔科を中心に研修しましたので、外科、麻酔科の先生についてお話しさせていただきます。外科は、部長の岩﨑先生をはじめとした、5名の先生方がチームとして患者さんを診ています。皆さん15年目以上の経験豊富な先生方です。消化器外科なので手技面だけでなく、輸液の考え方、栄養面などの考え方等を指導していただけます。
麻酔科の先生は、部長の須藤先生を含め常勤の先生が3名います。麻酔の基本的薬剤の使用方法や挿管だけでなく、術中の麻酔管理の方法を手取り足取り、時には麻酔をかけることの怖さなども含め手厚く指導してもらえます。
医学生へのメッセージをお願いします―――
当院での研修は、自由度が高く、自分次第でかなり変わってくると思います。積極的に自分から何事にも関わることで実力はついてくると思います。積極的に患者さんに関わらなければ、一日暇に過ごしてしまいます。あくまでもどのようにしたいかは自分次第で全て変わってしまうということを頭に入れて毎日を過ごすととても良い研修を行うことができると思います。厳しい言い方になるかも知れませんが、何も考えずに毎日を過ごすと何もできない状態で初期研修を終えてしまいます。もちろん患者さんがいることで成り立つ仕事だと思いますので、患者さんに興味を持って過ごすととても良い研修ができると思います。

研修医
安塚 孝治 先生 にインタビュー!

研修病院はどのような視点で選びましたか―――
私は研修先を決めるにあたり10の病院をのべ64日間見学し、合計7回の当直をさせていただきました。学外実習による訪問を除けば、9施設24日間、当直3回です。「自分が1年後に何をしているのかを知りたい。」そう思いながら見学を重ねるうちに、研修先に自分が求めている条件が次第に明確になっていきました。
そのうえで研修先選びにおいて何を重視するかは人それぞれだと考えます。例えば、倍率の高さ、知り合いの多さ、病院の規模、診療科の数、建物の築年数、同期の人数、練習機材の充実度、救急症例数、受け持ち患者数、屋根瓦方式の指導体制、夜間休日の対応が当直医制なのか担当医制なのか、当直明けの勤務の有無、コメディカルスタッフの雰囲気、飲み会の頻度など、まさに十人十色です。
その中で私が特に重きを置いたことは、「多くの手技を経験できること」、「 将来自分が専攻したいと考えている診療科が充実していること」の2つでした。これらの条件により候補として複数の市中病院が挙がり、「お世話になった先生方の人柄」、「実家から近いという立地条件」を加えることでさらに絞り込まれ、館林厚生病院を選ばせていただきました。
これから研修先を探す学生に伝えておきたいことは―――
一般に救急症例数の多い病院が初期研修先として人気が高い傾向にありますが、実際に研修を始めてみて少し印象が変わりました。救急症例数の多さは、救急専門医になる人を除いては、あまり重要ではないように思います。それよりは、将来自分が専門としたい科の先生方のお人柄や、経験させていただける手技の幅、技の習得に没頭できる環境の有無などに重点を置いた方が、ブレや迷いなく研修先を絞り込めることでしょう。研修医の間は、救急部門配属の期間だけに限らず各科ローテ中も、救急車受け入れ時などに上級医と共に救急外来に出向きます。そして多くの場合、マンツーマンで指導していただけます。すなわち、救急外来に常駐する医師が不在の施設であっても、救急対応を見習う機会は十分にあるといえます。救急外来での経験が不足する心配は無用です。(逆説的ですが、各科ローテ中に救急当番を積極的に希望すれば、救急科がある病院で通常の研修を行う場合よりも多くのファーストタッチを2年間のうちに経験できるかもしれません。)当院は邑楽館林地域唯一の公立病院であり、診察可能な疾患である限り「断らない」病院であります。皆さんが思っている以上に、多様な症例を経験する機会に溢れています。
また、鶴舞う形の群馬県、その頭の部分に館林は位置しています。胴体部分の前橋・高崎から見ると遙か彼方の辺境の地であるかのような印象になってしまうことは否めません。しかしこの認識は、館林という都市が備える地理的性質を全く捉えていません。頭の中にある地図から、群馬県の県境を取り払い、埼玉・東京を描き足してみてください。すると、なんということでしょう。館林は群馬県の中で、最も東京に近い都市だということが明らかになります。実際、東北自動車道で首都高まで40分もかかりません。特急Ryōmō号に乗れば北千住まで1時間、しかも料金も割安です(高崎から上野まで新幹線を利用する場合と比べれば半額程度)。学会に日帰りで参加した先生もいらっしゃるほど、東京は近い場所です。逆に考えれば、埼玉・東京の人にとって館林は身近な街の一つである、と言うこともできそうです。実家が前橋の方、休日を前橋で過ごさないと気が済まない方、あるいは大学の周囲から絶対に引っ越したくない方は仕方ありませんが、そうでないであろう大多数の方々、とくに実家が東毛地区や埼玉・東京の方におかれましては、館林という地域が有する破格の利便性をお見逃しなく。
研修医の業務内容について教えて下さい―――
現在は消化器外科で研修させていただいております。指導医と共に、5~15人程度の患者さんを受け持っています。
朝7時30分頃に患者さんの部屋を訪問し、カルテ記入や薬のオーダー等を済ませて、8時30分の打ち合わせとチーム回診に参加します。その後は、オペがある日は指導医と共に1日1~3件の手術に入ります。18時に昼食を食べたこともありますが、貴重な体験の一つです。オペがない日は内視鏡の補助、胃瘻交換等の手技、救外対応等を行います。緊急手術や緊急内視鏡が入ることもあります。急変や緊急処置がなければ、19時から20時頃に仕事を終えます。
当院の消化器外科は消化器内科の業務もカバーしており、密度の濃い日々を過ごせます。
将来どのような医師になりたいですか―――
迅速かつ的確に診断・治療を行えることはもちろんのこと、自分がどんなに忙しくても、患者さんや他職種の方々に温かく接する事のできる医師になりたいと思っています。また、自分が得た知識や技術を、わかりやすい形で伝えられるようにもなりたいです。そのためにも日々精進しております。
当院で研修をしていてやりがいを感じたことはありますか―――
内科ローテ中のことですが、毎朝の回診時に行っていた聴診により、急な状態変化にいち早く気がつき、速やかに対応できたことがあります。もしその日の回診が数時間遅れていたとしたら、あるいはもしその日聴診をしていなかったとしたら、患者さんは救命できなかったかもしれません。毎朝の聴診をはじめとする身体所見の確認が非常に大切であり、決して侮ることはできないことを痛感した貴重な経験でした。もちろん、その後の対応において指導医の先生が全面的にバックアップしてくださったことは言うまでもありません。
職場の雰囲気、人間関係についてはいかがでしょうか―――
当院は各診療科どうしの垣根が低く、他職種との間にも隔たりがない、風通しの良い病院です。という文言はほぼ全ての病院紹介で目にされることでしょう。なぜなら、これらは病院が当然備えているべき条件だからです。その上で改めて申し上げましょう。
当院はとてもアットホームな病院です。常勤医師38人であり、医師同士はお互いの顔と名前が一致しています。他職種とも密に連携することが多く、休日にスーパーで出会っても分かるほどかもしれません。また、これは病院見学で訪問していた頃から思っていたことですが、廊下ですれ違った際などに職員どうしの挨拶が活発で、爽快な雰囲気を醸し出しています。人間関係のストレスもなく、安心して研修に専念できる病院だと思います。
当院にはどのような先生がいらっしゃいますか―――
熱心に、そして温かく指導してくださる先生が多いです。仕事においては、ON/OFFのメリハリをしっかりつけていらっしゃる先生が多い印象です。研修プログラムの側面では、科や部署の枠を越えて病院全体で研修医を育てようとする気概を感じております。たとえば4月の前半は、技術部門の方々がかなりの時間を割いて、エコーの取り方を教えてくださりました。毎週金曜日には、院長先生による心電図レクチャー、放射線科の先生による読影講義が開催され、研修医は各科の業務よりも優先してそれらに参加することができます。また、内科などのローテ中に、一部の時間帯を利用して他科の外来等で研修することも可能です。
これから入ってくる学生さんへメッセージをお願いします―――
医学生は非常に恵まれた立場です。何せ、学生証を提示するだけで、ほぼ無条件に全ての病院を見学することができるのです。まるでパスポート。しかも何度訪問しても入場は無料。将来その病院で研修している自分の姿を探すつもりで、なるべくたくさんの研修先を「偵察」してみてください。募集要項や研修案内からは得られない情報が多いことにも驚かれると思います。そして、周囲や流行に流されることなく、あなた自身の基準で、最も適した研修先を見つけてください。